YZ80シリンダーの比較
左:2J5 右:2X6



クランクケースを含めて掃気通路は拡大されているのだが、2J5はそれを有効に使っていない。なぜでしょ?排気ポート出口は2J5の方が大きく、最大幅2J5:33.5mm、2X6:30mm。
ミニトレ系エンジンより、シリンダーが1cm高くなっており、その分ケース側に沈み込んでいる。
各ポート石刷り

手持ちの他の2J5シリンダーは、排気ポートが上から23mmだが、このシリンダーは22mmで、ポートを加工した形跡はない。
後期型49mmシリンダー
ヤフオクでYSR80のエンジンをと考えましたが止めました。当面GT80とGR80の47mmピストン系で行こうと決心した為です。YSRだと、ミッション組み換え、カバー類交換で手間も掛かるだろうと。しかし上下2段のリードバルブが捨てられずか7ポートが諦められずか、はたまたアルミのシリンダーに惹かれてかMR80のシリンダーを買っています。49mmシリンダー、ピストンだけ手に入れてポン付けすればおっけ~と思っていたのです~。ところが49mm系シリンダーは増えたボアに対して、スカート部直径も2mm増え52mmとなっていたのです。
何でYSRエンジンアッセン買わなかったんだー。と思っても叫んでも仕方なく使った金は帰って来ません。もうWISECOの49mmピストンも取り寄せているのです。そこでクランクケース側を加工する事にしました。

ほ~ら納まったよ~!!!。

これでバッチリでしょう。一回り大きくなったシリンダーがいい雰囲気だ。
しかしいまや2段加工したGT80リードバルブより開口面積の小さいMR80のリードバルブをそのまま使うのは面白くありません。ジョグやアプリオに使われているリードブロックが少ない加工で装着できそうなので試してみようと思います。素直にYSR80エンジン買っとけよ、と思う今日この頃、でもみんなやる事は魅力に欠けるんですよね~。
実は大問題が発覚しました
右ケースのドライブシャフト軸受けにクラック発見。以前の素性は知らないのエンジンですがよく見るとキックシャフトのストッパーにえぐれた痕があり、おそらくは組み付けの不良か
なんかから、キックギアが噛んでしまいエンジンをロックさせたのでしょう。下のオレンジの線のように、クラックが入っていました。

ドライブシャフト軸受け部が0.5mmほど手前に浮いていたので、逆方向に押し戻すと上の線の部分にもクラックが入りました。アルゴンで埋めて貰えばと思いましたが、クランクケースは難しいようです。
アルミロウ付けにも挑戦しましたが練習段階ですでに敗北しました。
そこで初めて対応荷重c㎡あたり30kg、耐熱温度300℃という2液性接着剤、JBウェルドを試してみる事にしました。クラック部をリューターで2mm程えぐって充填し、軸受けに対して部材を用いて補強しました。0.5mm程の浮き上がりは押し込んで気分的に0.2mmです、もういいかって感じで。前持ち主はメタルの当たりからクラックが入ったまま走っていたようですから、こんだけやればもう安心!という考え方もあるでしょう。どうなる
?、この不安と期待。いつも思う、YSR80のエンジン買っときゃ良かった(泣)。JBウェルドはマツダのディーラーで取り扱っています。
#追記、約3000km走行後、エンジンを開けると、JBウェルドでの接着部分にはクラックが入っていました。よって、このような強度のかかる部分には使わないか、または補助の部材を大きく取り、接着面積を大きくして対応することが必要です。それでもどうだか。このクランクケースはGT80初期のもので、後年のYSRのクランクケースのドライブシャフトの受け部分は、もっと強度を増した形になっています。
シリンダーポート加工
排気ポートは上面から25mm、横幅35mm(円周)に加工。

吸気ポートは上面から53mmまで拡大。スタッドボルトピッチより遥かに小さいリードバルブ開口。これを一杯まで広げたのがYSRのシリンダーです。

シリンダー側から覗くとこんな感じで、混合気がたっくさ~ん通りそうです♪。というか通って下さい。

このままではやはりリードバルブがボトルネックになるでしょう。ノグチのシリンダーはリードバルブブロックMRベースで確かVM26が付いてたっけ。どうしているのでしょう、興味があります。
今回は吸排気ポートのみで、掃気ポートは触っていません。
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