ウェルビー号

いつまで走れるのか、鉄くず号
-朽ちはてゆくものに未来はあるのか−
※鉄くずギロ5等級 1kg=25円 平成25年4月現在

スポーク長とか

 全国の鉄くずファンのみなさまご無沙汰しております。今夜はひょっとしたら役に立つ手元のデータをお送りしてみましょう。

 前輪:リム26インチ1-3/4(ウカイ?ほとんどウカイ)、スポーク12番279mm32本
 後輪:リム26インチ2-1/2(自転車用リムなら加賀、リヤカー用ならアラヤ、かな)、スポーク10番265mm40本。

 後輪のスポークはリヤカーハブのものと同寸。ただし近年の中華製の組み立て済みタイヤ付2-1/2ホイールASSYは6本組しているのでスポーク長が短く、8本組みはできません。採寸は前輪、4〜5年前にウェルビー社で分けてもらったもの。

2013/10/27

 

メンテざんす

 メンテざんす。   鉄くず号のホイールは前後に適度に錆びたホイールが付いているのだが、夏前にふともっと綺麗にしてやらなくちゃいけないんじゃないか、という誘惑に負け、わざわざホイール一式組んで付けていたのだが、どうもよくない。似合わないというか、落ち着かない・・・。例えがあれだが、一週間風呂入ってないのに新品のパンツをはいたような心地の悪さだ。そろそろ元に戻したいが、その前にメンテざんす〜。

   
 これが一週間風呂入ってないパンツと同等品の後輪。アラヤのリヤカーリム、2インチ半も時期のよって形が違うが、わたしはこのゆるーい曲線を描くタイプが大好き。適度な錆びが愛おしいの(笑)。続いての写真は外した玉押し。左の二つは分解したインター3から流用したもので、組んだのは2007年。左がフリー側、真中がブレーキ側で、フリー側もやや発生しているが、ブレーキ側の齧りが酷い。約5年の歳月。右は補修用のインター3の玉押し。シマノの補修部品も変更されていて、いままで使っていたタイプは出てこないようだ。古いタイプは1/4インチ(6.35mm)の鋼球で組むことができた。
  
 ハブ側もそれほど状態がいい訳ではない。いちど旋盤で綺麗にしたいものだが、それにはハブ単体にせねばならず、そうするといい感じの錆びスポークはもう使えないだろうし、新品のスポークで組むならリムも・・・となるので、やめておく。このままでよし。それに新品の時の当り面もそんなに綺麗じゃなかったろうと思う。真中の穴周辺が荒れているのは、以前に粉砕した玉押しの破片が暴れまわり、鋼球は砕け、挙句に玉押しと接触したため。
 今度は、じゃなくて今度もインター3の玉押しで組むのだけど、以前書いたように鋼球のサイズを7/32インチ(5.556mm)にサイズダウンして組む。わずかに切り取ったラビリンスシールもいい具合のクリアランス。

 
 前輪。鉄くず号の。前オーナーの上地さんは公園に住んでいたのだが、シブサンタイヤ購入経費を浮かすため、マウンテンバイクの前輪を付けていた。以前はマウンテンバイクがそこらへんに捨てられていて、そんなのを回収してきて分解して鉄くずにしてるのだから、タイヤなんかなんぼでも手に入ったというわけだ。だが、そこで外された前輪はどこに行ったかというと、公園の掃除用具入れの倉庫の屋根の上で天日に晒されていたのだった。上地さんは住んでいた公園の改修工事のため立ち退き、しばらく路上で生活したがその後生活保護を受けることになり、わたしのところへ鉄くず号は来たのだが、はて?元の前輪はどこ行ったかと尋ねると、倉庫の屋根の上とのこと。もう公園はフェンスで覆われ、ユンボが入っていたはずで、「ちょっと待ったぁぁぁ!」という心の叫びと裏腹に工事中の真昼間に乗り込んで行くわけにもいかず、夜中に乗り込んでなんと無事に倉庫の屋根に乗っていた、という代物だ。長くなったが、その倉庫の上で幾度四季が巡ったのか知らないが、そのお陰で錆びて穴も開いている。
  
 とそこで倉庫を見てみると、なんと!適度に錆びて穴の開いていない前輪があるではないか。なんでも拾っとくもんだ、これで行こうではないかと浮いた錆びを落としにかかると・・・、あー、このハブ嫌いなハブやんか。どうしよう。右の写真は鉄くず号の前輪ハブ。ウェルビー号はもっぱらこのタイプのハブが多いが、時に真中の写真のタイプもある。どちらのスポークもバラせそうになく、一本でも回らなかったら切るしかなく、そしたら新品のスポークで組まねばならず、そしたらリムも・・・ええわ、もとのままで。

 それではみなさん、めっきり冷え込んできましたがお元気かつご安全に。

2012/11/14

コッターピンを抜く

 全国の鉄くず号ファンのみなさまこんばんわ。近頃ではすっかりウエルビー号も有名になったのか、検索でたどりつく方が増えてます。ヤフオクでもよく出品され、時にはかなり高額になることもあり、kgあたり何円という鉄くず号と雲泥の差でございます(涙)。
 でもね、人気があるのはええんやけど、程度のええ車両やったらしばらくそのまま乗れるやろけど、各部消耗部品なんかどうするんやろ?あまり乗ってない摺動部分の減りが少ないものでもグリスアップは必要やし、きょうはBB分解も射程に入れコッターピンを抜いてみよう!

 とここまで来て「コッターピン 抜き方」でぐぐったら似たようなページがありました。。。

 みな考えることは似てるんやね。でもま、覚えといて。まず、1.叩いて抜くにしてもナットを外してはいけないこと。2.固着しているものはそれでもコッターピンのねじ山の変形が不可避なこと。3.叩くとその衝撃はクランク棒、鋼球、ハンガー椀にダメージを与えること。
 使っているのは普通のシャコマンと原付バイクのホイールアクスルに使われている内径12mmのディスタンスカラー。ピンを入れる時には写真とは逆で、ねじ山の方にカラーを入れて締め込みます。
 正式なやり方は知らないんだけど、組む時に新しいピンを使った場合や、新しい、あるいは別のクランクやクランク棒で組んだ時には、いちどピンを締めこんでから外してピンとクランク棒凹み面との当たりを確認します。面で当たってるならOK。角度がきつくクランク棒のエッジがピンに線状に痕を残すならピンのテーパーをゆるくするように棒ヤスリで削り、あるいはテーパーが緩すぎてピンが入って行かないようならテーパーをきつくするように削ります。
 ピンの入れ方向は、クランクが上死点にあるときにねじ山が後ろ来るように入れます。というのはクランク回転順方向で、クランク→コッターピン→クランク棒と力が掛るので、コッターピンの最大の面積で力を受けるようにする為です。

2012/07/02

JIS規格

 ウェルビー社が昔のカタログで謳っているのがJIS No.6406、JISで自転車完成品規格が定まったのが昭和35年とあるからこのJISナンバーがそうなのだろうか。探しても見つからない。今のISOXXXXXX認証工場やね。
 日本の自転車産業自体が家内制手工業体制だったので、この完組製品化までを規格化したJISの登場は規模の大きな工場を持つメーカーを有利にし、問屋・卸組立の自転車を淘汰して行ったのだろう。何百とある製造元が、凝ったエンブレムや命名の斬新さでアピールする時代が終わるのだ。
 今のJIS規格を調べると、そこには2m越えの運搬車は存在しない。自転車の規格は190cmまでだ。3分5厘軸のハブ規格も、ウェルビー社がカタログで1.45太ハンガーと呼び、実際には1.45インチどころかさらに大きいハンガーの規格もない。
 このハンガー規格に至っては本家イギリスほか、世界のどこにも規格が無いようで、この状態は、まるで戦艦金剛(イギリス製)と戦艦大和の関係とでもいうべきか、そういえば日本の運搬車という車型も独自のものだった。まぁ、ガラパゴス自転車ということなんだけど。

 朽ち果てゆくものに、未来はあるのか?

2012/3/22

いろいろ呼びかた

 神戸で内職の上がった製品を、中学生のころ運搬車で集めて廻っていた父(S13生葺合区育ち)が言うには”重荷用自転車”。なんでも坂を下ってる途中でブレーキが効かなくなり、下駄で踏ん張って止めたという。

 こないだ行った自転車屋のへんこおやじは実用車のハンガー芯を並寸と呼び、奥さんは、2インチ半の運搬車を大運搬と呼んだ。

 むかしビールの入っているビールケース4段積んで、走ったはいいが阿倍野の坂で立ち往生、自転車から降りることが出来ず通行人に助けてもらったという酒屋さんのおやじは、大タイヤ、中タイヤと言っていた。2インチ半と2インチのことやろか?

 ウエルビー社の昔のカタログでは、2A大運搬車、3A中運搬車、4A軽運搬車、8A・8X軽々運搬車とある。

 天王寺生まれで、阿倍野三明町育ちの母は、天王寺駅を”ステーション”と呼ぶ。

2012/3/22

ゆくウェルビー、くるウェルビー

 おおーきなでっかい ふるじてんしゃ おじーさんの じーてんしゃ〜♪ 
 第一次暴動(’61)の 起こった朝に 買ってきた じーてんしゃ〜♪
 いまは もう 動かない 以下略 〜♪

 わたしが鉄くず号の先達として、またおじいさんの自転車として、人知れず朽ち果てるのを見守っていた”くず鉄号”だが、ついに眠りから醒める時が来てしまった。これがそのくず鉄号。
  
 「じいさん・・・ごめん。迎えてくれる人はええひとやさかい、もうひと働きしたってくれへん?」
 路地裏の戦前からある長屋の前に佇むくず鉄号に問いかけると、まるで応じるかのようにチェーンが切れた。「それはええって事やね、じいさん!」
 かくしてくず鉄号じいさんは、ホルモン屋も路上クスリ売りも、ましてや暴動もないが汚職警察官はいるかも知れない異郷の地に旅立ったのであった。

 そしてまだ若い8Xが来たよ。

2012/3/17

ふたたび玉押し

 玉押し三種類を試しに組んで見た。ひとつは3分5厘用ハブの補修用車軸玉押しのセット、のこり二つはシマノの内装変速機の玉押しで、寸法の違うものを一組づつ。
 
 各玉押しの寸法を記すと、補修用の玉押しが高さ14.2mm、(手持ちの3分5厘の玉押しを計ると11.65mm、13.4mmという寸法のものもある)シマノのものは@Y33R90500が15.1mm、AY33S98100が12.9mmだった。いろいろ探して見たが、現行品で3分5厘(BSC7/16 26TPI)軸に使える玉押しはこれしか見当たらなかった。
 しかし一つ問題があり、それは玉押しコーン部先端の直径が大きいことだ。

 左の補修用玉押しがコーン先端の直径が約14mm、右のシマノの玉押しが約16mmあり、そのままでは鋼球がつかえて入らないが、もともと使われている1/4インチ(6.35mm)の鋼球を7/32インチ(5.556mm)にサイズダウンすることで組み付けることができる。ハブの玉受け部の内径は28mmで1/4インチ鋼球の場合は鋼球の内周が15.3mm、7/32インチ鋼球の場合は16.888mm。
 
 写真左は1/4インチ鋼球10個を玉受けに入れたもの、右が7/32インチを12個入れたもの。

 また、シマノ玉押しについているオイルシールは直径がやや大きいのでハサミで切り取った。

オーバーロックナット寸法

 
 補修用玉押し+1/4インチ鋼球で組んだもので、OLD122.2mm。

 
 シマノ@玉押し+7/32インチ鋼球で組んだもの、OLD122mm。

 
 シマノA玉押し+7/32鋼球で、OLD117.7mm

 OLD120mm前後を3分5厘ハブの標準とすると、シマノのどちらの玉押しも使える範囲内だ。ただし、ちなみにわたしのウェルビー号のリアハンガーのピッチは135mmある。手元の3分軸の実用車ハブふたつを計測したところOLDは111mm、114.5mmだった。
 (ウェルビー号の3分軸リアハブによくあるが、バンドカバーの内側にワッシャを入れてOLDを増やしているので、バンドゴムの当り面が外にずれている。)

留意点
 シマノ内装変速機の玉押しを利用する大きなメリットは、現行の手に入る部品で3分5厘ハブの修復を行えることだが、鋼球のサイズを小さくすることは荷重を支える点で好ましくない。ただし鋼球は2個増えており、その分荷重は分散される。(内装変速機のシマノの正規の組みつけは7/32インチを8個)
 また3分5厘ハブは、ハブの玉受け、玉押しのコーン、どちらも組みつけ予定の鋼球のサイズに対してそれより大きな曲面で受けているので、現代的な玉受けのような鋼球にぴったりとした精密な印象はない。シマノの玉押しの曲面は7/32インチの鋼球に沿うように作られている。
 そこで思うのは、このシマノの玉押しの硬度がそれまでのものと同様なら、ハブより鋼球より軟らかく先に減っていくはずで、それならばコーン部先端の16mmという広さも、玉押しが磨滅したときのメリットと考えることが出来る。
 
 写真左上は磨滅して砕けた玉押しのコーン部、左下は同様の状態で車軸に鋼球痕が付いたもの。
 磨滅した玉押しは軸方向のガタが大きくなり、鋼球は玉押しのコーン部を滑り落ちてより薄い部分を砕いてしまう。この状態で玉押しを回して抜こうとすると、割れて変形したコーン先端が軟らかい車軸を削ってしまいネジ山が損傷する。(こうなるとグラインダーで玉押しに切れ目を入れて鏨で割る方がよいが、いずれにしてもある程度ネジ山は損傷するし、このネジ山に合うダイスは入手し難い)
 観察すると、3分5厘補修用の玉押しにラジアル方向の荷重を受ける面は無く、磨滅とともに鋼球がラジアル方向に滑り落ちやすい形状になっている。シマノの玉押しはラジアル方向の荷重を受ける面があるので、玉押しが磨滅を始めてもそう簡単にコーン先端に鋼球が滑り落ちることはなく、破損までのマージンは大きいと思われる。
 頻繁なメンテナンスはそれらのトラブルを遠ざけるが、補修部品が無いことには状況は変わらない。また、玉押しの破損ということ自体がノーメンテナンスかつ高荷重で運用される運搬車独特のことで、最後には破損した玉押しとハブの間に鋼球が噛み込んで後輪が回らなくなるという結末が待っている。そうして補修部品もなく修理を断念して破棄された運搬車も周囲に何台かあるが、そうした向きには役に立つかもしれないので参考にして欲しい。

もうひとつ日記
 いつも通る道を外れて走ると古そうな自転車屋の前を通りかかった。店内には新しい自転車が数台置いてあるが、門口では初老の店主がパンク修理をしている。わたしはウェルビーの8X軽運搬車のハンガー芯を探していたので、ひょっとするとと思い「すみません、古い自転車のハンガー芯置いてませんか?」と声をかけてみた。店主は作業中のタイヤチューブの方に顔を向けたまま目だけを帽子の鍔越しにこっちに向け「あるよ」と言ったきり作業を続けた。
 こっちから何か言わないと無視されそうな気配なので、わたしはポケットから8Xのハンガー芯を取りだし「このコッタードのやつなんですけど」と言葉を継いだ。
 「寸法は?」「長さ145mmで、山と山の間が52mmあるんですけど」「そんなこと言われてもわからん」と言って店主は立ちあがった。
 店主はわたしからハンガー芯を受け取ると店の奥に向かった。そこには棚があり、棚の横にはやはり初老の奥さんがいて「何分の芯?」と店主に声を掛けるが、店主は何も答えず棚を引き出しては中に何本もあるコッタードのハンガー芯と合わせてみている。次の引き出しにもハンガー芯がいっぱい。運搬車のハンガー椀もあった。宝物のような棚だ!と思って見ていたが、結局わたしのハンガー芯に合うものは見つからなかった。
 「これはな、並寸って言うんや」と言って店主はわたしにハンガー芯を返した。合わせている時に見ていると、どのハンガー芯も山のピッチがわずかに大きい。つまり55mmのものだ。
 「これより大きいってことは運搬車のハンガー芯ちゃいますのん?」「そうや」と言って店主は作業にもどる。わたしは運搬車のハンガー芯もハンガー椀も売ってもらいたい気持ちに駆られたが思いとどまって言った「おとうちゃん、ぼくの運搬車のハンガーが壊れたら、そのときは部品分けてくださいね」「ああ」。
 帰ろうと自転車に、鉄くず号に跨ると奥さんが店先に出てきて「あら、お兄ちゃん珍しいわね、大運搬やないの」と声を掛けてくれたが、「大運搬やないの」は店主に向けた言葉だ。「ああ」。「ありがとうございました!」「おおきに」奥さんがこちらを向いてにっこりとしていた。

 なぜ実用車(並寸、8Xも同じ)のハンガー芯がひとつもないのに、運搬車のハンガー芯がたくさんあるのか疑問だが、あの自転車屋にストックがあるからには、この商店街で今も現役で働いている運搬車は修復可能ということだ。あの店主がそれらの運搬車の為に用意しているのではないだろうか。
 それならば、少しずつ数を減らしてはいるが、あの店主が元気なうちは、この商店街の運搬車は元気に走れるだろう。

2012/3/1
 

確認事項等

 と、酔っ払いが何かを確認する前に写真をひとつ紹介したい。

 ちょっと、なんなん。旧式な運搬車をレストアしようという輩が、まぁ出てくるだろうとは思っていたけど、どうしたん?このセンスのよさ。ウェルビーの運搬車の中期〜後期をフューチャーしていながら、さらなるグレードアップを果たしている。ようく見てほしい。前期から中期に移り変わる部品を使用して、中期〜後期の装飾手法も使っていて、トータルで理想的なウェルビー号になっている。後年、この車両が「当時のウェルビー号」として博物館に飾られる、ということも考えられ、 とすればウェルビー号がいかにクォリティが高かったかが後世に伝わることだろう(笑)。
 熱意の無いわたしは錆朽ちた鉄くず号のフレームの一部でも(もっとも可能性があるのはサイドカー用のステーの部分だが)のこれば恩の字よ。

 さて、肝心の考証。
 ・リムブレーキには3種類、八の字型(前期)、丸型(前期〜中期)、実用車同様(晩期)の3f種類がある。
 ・バンドブレーキには大(前期)、中(後期)、また大ブレーキには先をステーで留めるタイプ、ボルト2本でパネル本体を留めるタイプがある。
 ・ハンドルには曲がりの緩やかなもの(前期)と、鋭角(中〜後期)なものがある。 勘違いで、曲がったあとが長いもの(オフセット約120mm前期)と短いもの(オフセット約110mm中期〜後期)があり、さらにサブフォークのステーが無いもの(前期)、サブフォークのステーがブレーキレバーホルダーと一体のもの(前期〜中期)、ピッチが広くなり独立しているもの(中期〜後期)がある。
 ・フェンダーには鉄(前期〜中期)のもの、ステンレス(中期〜晩期)のものがあるが、それ以前のオプションのステンレスフェンダーとは形が異なる。
 ・サブフォークは4種類あり、ハンドル付け根の広いもの(前前期)、下側が丸いもの、極端に鋭角なもの、ただしRは緩い(ともに前期)、鋭角なもの、Rはきつめ(後期)がある。
 ・リアハブには3分5厘のもの(前〜中期)と3分(後〜晩期)がある。
 ・チェーンケースには、3段のもの(前期)、ハーフ(中期)、ソリッド(後期〜晩期)がある。
 ・テールの反射板には、袴付きA(前期)、袴付きB(中期、ともに鉄フェンダー)、大径反射板(後期)、3面反射板(晩期-ともにステンレスフェンダー)がある。
 ・フレームには、2A(ロング)、3A(レギュラー)だけでなく、リアアクスルハンガー付き合わせのものがある。過渡期的モデルか、前期、晩期にはなく、後期のものに見られる。
 ・フォークには、撫で肩リブ付きだけでなく、いかり肩もあるが、サイドカーモデルだけかもしれない(ともに前期でカバー付き)。晩期にて飾りカバー無しのいかり肩フォークになる。
 ・荷台の作りに、前期、後期がある。直径が太いもの(前期)、細いもの(後期)、サドル後ろのコが曲線になるもの(後期)。
 ・酔っぱらって、時刻も遅いので寝る。

2011/11/27

ちゃりちゃりさんぽ

 昨年の9月に行われた、ココルーム主催"ちゃりちゃりさんぽ秋風篇"の模様がyoutubeにあがっている。http://jp.youtube.com/watch?v=ypq66b1cMqQ
注:今日見たら消えてた(2012/3/3)

Le 25 jamvier

三角公園でこどもの里運動会

 昨日、釜ヶ崎の三角公園でこどもの里運動会があった。普段炊き出しの行われている三角公園は、こどもと、釜ヶ崎労働者のとても不思議なふれあいの場となり、それは普通の運動会では見ることのできない種類のものなのだ。詳しくは http://blogs.dion.ne.jp/kodomonosato/
 「じゃりん子チエ」がサザエさんに次ぐほど市民権を得ているのに、釜ヶ崎の街が単純にすばらしいと言う気はないが、無理解と差別囲まれているのが不思議だ。

 今日見かけた花売りの行商。ウェルビーの8Aっぽい。リヤカーは蔓を長く伸ばしてあり、リヤカーの前にもダンボールに入った商品を乗せられるスペースが確保されている。かっちいいな。

Du 30 novembre au 1 decembre 2008

運ぶっすよ

 大阪府の社協から出てきた品物を届けに、向かうは、ふるさとの家、こどもの里、喜望の家、山王こどもセンタ−。込み入った路地にはチャリやね、おまけに流行のエコだし。

 社協に品物を提供してくれた方々、もしくは業者のみなさま、ありがとうございました。頂いた分はすべて配り終えました。

 あ、そうそう、今日関テレ夕方の番組で、釜ヶ崎夏祭りのドキュメント。おいらも写ってた。
 荷造りを手伝うのは、りん嬢。こどもの里前にて。

Le 25 aôut 2008


とてつもなくのびのびするデモ

 に参加した。東京から素人の乱の松本哉くや、ユニオンぼちぼちの中村研、他主催には大阪城よろずや、釜ヶ崎パトロールの会の面々が並び、ココルームの詩人うえだかなよも同行した。
 浪速区の恵美公園を出発し、堺筋、長堀通り、アメ村縦断してデモを終えた。こうしたサウンドデモは、労働運動系デモと比較し、街頭で見る人の笑顔が印象深かった。お祭り騒ぎといえばその通りだが、騒ぐエネルギー、人に迷惑を掛けていることはその通りだが、それが確信的であったとき、その意味合いは変容し、新たなテーゼとなる。
 デモには自転車を押して参加したが、旧家の火災報知器改造ベルや、ヤンキーホーンは鳴り物として十分な効果を発揮。


 その後、動物園前商店街のココルームに戻るが、12時ごろより湊町へ向かい、打ち上げに合流。東京の人から、自転車からオーラが出ているとの発言。内心で、わかってるじゃないのコノヤロ、と思う。朽ちるまで、こいつでいいじゃないの。ねぇ、 天国の上地さん。
 いちメカニシェンとして、いつも気になるオーラの根拠。知りたいが、知らなくてもいいのだろう。そうしてオタクになるのもいいだろう。だが、あるものはあるものとして、受けとるのもまた、幸せな行為なのだ。

Le 19 aôut  2008

釜ヶ崎夏祭り

 第37回釜ヶ崎夏祭りが、8月12(前夜祭、ちんどん)〜15日に、三角公園で行なわれた。みなさん、釜ヶ崎はご存知か?釜ヶ崎、(行政の言葉であいりん地区という)先日の6月13〜16日にかけ暴動が起こったところだ。今回は釜ヶ崎夏祭り実行委員会の一端を担った。

 上左:ステージはシンゴ西成。上右:ココルームのチャリそら号と、われらの?鉄くず号。下左:NPO法人「こえとことばとこころの部屋」つまりココルーム代表の上田假奈代ちゃん。 わかんねーだろーけど。おれ的には青や緑系の浴衣が好み。みんなで書こうお習字を担当。下右:みんなで盆踊り。河内音頭のスッテップは難しいが、面白い。

Le 17 aôut 2008
 

また来た運搬車

  また1台手にいれてしまった。オークションで出ていたのだが、誰も入札しなかったのと、車で10分くらいの隣の区からの出品だったので、つい入札してしまった。

 いわゆる運搬車3A。かなり新しいもので、ヘッドマークは白字に赤クラウンのシール、シートポストのラグも替わっている。後輪太軸ハブで26x2BE、中ブレーキ。チェーンステイのリブの入り方が変わっていて、鋳物を使わず、丸パイプを左右に渡してある。リムブレーキのアームは重量車用だが、ガイドはニッケルメッキ、舟ゴムは弁当箱型。荷台は前オーナーが以前使っていたものと変えてあるかも知れない。サドルは2本スプリングの押し下げ式のもの。新しいウェルビー号ではこのタイプが多いようだ。 

 理想的な走る鉄くずになるには、あと20年はかかりそうだ。

le 14 juillet 2008

配達

人が机と椅子を買ってくれた。雨の間隙を縫って配達に。リヤカーで行こうかと思ったが、阿倍野斎場の坂もあることだし、軽いに越したことはない。 ものは試しと、載せてみたら載るではないか。やるな、鉄くず号。気に入った。

2007/07/08

内装変速機

 めでとうございます。
 わたしの運搬車用内装3速ハブがドナドナされ、遠く甲府の地に行くことになった。そこで、組み方の説明などしたいと思う。

 手前が前になる。写真左から、ナット、ワッシャ、チェーンアジャスタ兼アクスルシャフトロックパーツ、中央ホイール・ハブ本体、バンドカバー、バンドカバーロックナット、変速アジャスター、ナット。 赤線から外側がハンガー外側に相当する。赤丸は変速ロッドで、変速アジャスターを付けていない状態では、何も固定されておらず、スルスル抜けてしまうので注意。

 
 左右ともこのようになる。この状態で、ハンガーの内側が約125mmになっている。

 
 アクスル固定用チェーンアジャスターは、組み付け参考にしたこのフレームは、やや幅が狭かった。わたしの鉄くず号では問題は無かったが、もしきつ くて入らなかったら、丸の部分を少し削る。このアジャスターの穴は丸ではなく、アクスルシャフトと噛み合うようになっている。

 

 左上、ローギア。右上、ミドルギア。左下、トップギアの状態。ワイヤーの装着は、変速アジャスターに矢印方向から挿入して、赤丸の部分の爪に、ワイヤーを掛ける。


 付属のチェンジレバーをセットすると、このようになる。チェンジレバーは無段階に動くので、変速のポイントは慣れて見付ける。レバーを上げるとローギア、倒すとハイギアに変速。
 以上だ。健闘を祈る、がんばってくれ。
 

ウェルビー号のフレーム


 真のものはリアハンガーにハンガー部品を用いてないもの。パイプの突き合わせで作られ、補強パイプがシートチューブから チェーンステイに一本入っている。荷台もリアアクスルと同軸固定で形状も異なる。
 リアハブは3分5厘、ウェルビーオリジナルのフロントブレーキアーム、大ブレーキで組まれていた。3分軸、実用車共用フロントブレーキアーム、中ブレーキを用いた新しいと思えるウェルビー号に、従来どおりのハンガー部品(荷台穴付き)もあることから、それ以前に作られていたものと推測。また、より古いものでは、このタイプのフレームを見た事がない。

訂正:上の写真は運搬車4Aのフレームで、4Aはかなり初期から作られていて、2Aや3Aと平行して製造されていた。かなり古い車両を確認している。訂正前の文とは逆に、ヘッドバッジがシールになってからのものは見たことがない。(2010/3/3)

バンドブレーキ

 
 ブレーキと呼んでいるもの。近所の自転車屋の話では、15年ほど前に生産を終了したという。(しかし、3分5厘ハブもだが、なんでも15年前だな)
 バンドカバー直径約160mm、ローター直径約137mm。バンドカバーは年式により、ウェルビーのクラウンマークが入っているものがある。写真下側のカバーは、グリス飛散防止カバーが裏側に付き、ブレーキロッドの取り付きも異なっていて、やや手の込んだ作り だ。
 
 左はクラウン入り大ブレーキ。右は比較的新しい3A運搬車に付いている中ブレーキで、バンドカバー直径約140mm、ローター径はバラしてないので不明。今手に入る実用車 用のものと互換性がありそうだ。またこの車両は(おそらく製造時から)3分軸ハブを装着している。
 左の写真は2Aだが、ハンガー金具に対して、フレームがやや「く」の字に取り付いている。2Aのロングホイールベース化で、3Aよりも寝たシートステイに対し、3Aと同じハンガー部品を用いているからだと推測。 といいつつ、3Aでもやや「く」の字の気がするので、よりホイールベースの短い運搬車とも共用なのかも知れない。

lundi 14 janvier 2008

年の瀬

 ヶ崎や市内の公園では越冬の準備に忙しい。なんやかんやと鉄くず号の出番も多い。一応エマウス大阪は、明後日の餅つきで年内の行事は終了する。
 海外?では日本と違い、年賀状ではなくクリスマスカードなんだと実感。といってもメールだが。午前中はメールの返信に充てた。学校が休みの間の、良いトレーニングになる。でも、うれしいもんだね。ルンルン。
 下の記事で、左の写真とか書いていて、思いっきり右だと気が付いた。書いてるときは気が付かないこともあるもんだ。ところで、この鉄くず号の塗装、実際見ると深緑なんだが、光線の加減やなんかで青く見える不思議な色だ。この前くず鉄で入ってきた、卓球台の金具も同じような色だったし、以前は工業製品全般に、ポピュラーな塗料として流通してたのかもしれない。その塗料がまだあるなら、補修も楽だな。自動車塗料などで調合すると、肌や発色が良くなりすぎるだろう。んで、青緑って色は、昔っから好きな色なんですよ、奥さん。

vandredi 27 decembre 2007

もひとつ出来た

 いうか、組んでみた。しばらく様子見ですな〜。
 
 フランジ直径が大きくなったので、先日のスポークで6本組み出来た。 インター3にはグリスをたっぷりぶち込んであるので、軽薄で耳障りなチャリチャリ音も出ないよ(その代わり動作が鈍気味)。
 感想は・・・運搬車のあるべき速度域を離脱。え〜!いけないんじゃないの?運搬車がその速度で走っちゃ!という感じだ。

 真はハブ3種。左から内装3速、3分軸40穴リアハブ、3分5厘40穴リアハブ。インター3のアクスル180mmでぎりぎり。あぶなかったぁ。シャフトのロック方法、一考の余地。

samedi 24 octobre

出来た

 なにが出来たかというと、インター3改内装3段変速40穴ハブだ。

 もつのか、もたいないのか、使えばわかるよね〜。ただしベアリング球はリテーナーを取っ払って、増量してある。フランジは急拵えであまりきれいじゃない。だって、丹精に作って あかんかったら・・・。

 もうひとつの写真はリヤカーのホイール。いい感じに朽ちている。朽ちて使われなくなるのは悪くない。朽ちるものが人の手によって朽ちずに残る。使われてなら一番いい。単なる保存は・・・どうなのだろう。朽ちずに、使われずに廃棄するのは罪だ。人間は何をやっているのだ。

 ホイール、タイヤ、ハブとかのパーツの入手が不便だから、いっそのこと前後36穴リムでアラヤからかっこいいリムが出てるから、そいつにビジネス用電動アシスト自転車に履いてる1-1/2のW/Oタイヤで、前はリムブレーキで行けるし、後ろはローラーブレーキで(ロッドブレーキ用に改造は必要だけど)となれば、8段の内装変速って(要るかどうかは別として)ことも出来るね。
 運搬車の使われ方は、市場へ仕入れに行くことと、町内を配達することだったから、元のギヤ比でも全然問題ないし、坂の多いところならギヤ比を上げればいいんだけど、今日日そうした使役を離れて、運搬車を普段の下駄に使ったり、遠出する人もいるだろうから、そうした改造もありかも知れない。

vandredi 23 octobre 2007

あたまがおかしい

 ブのことを調べていると、イギリスのSturmey Archerというメーカーに辿りついた。40穴のハブが無いなら、海外ではどうか?タンデム用のハブなら40穴がある。しかし新しい物はフリーカセットや、リムブレーキ用だ。前述のメーカーは1903年から内装変速ハブを作っているらしいので、ハブでは老舗。
 そこで内装変速の妄想が飛び交う。あ〜、坂を上る時にもう一段下があれば・・・、あっ!このハブ40穴で内装3速、さらにドラムブレーキ(ロッドブレーキ用)!なんてナイスなんだ、タンデム用だから(無根拠に)アクスルも長いだろう!いいな、欲しいな。・・・・製造が1936年。
 古いAWはアクスルが160mmとかそれ以下とか短いものが多い。新しいものでは180mmのものもあるようだ。3分5厘軸は長さが230mmと超長いが(205mmもある)、みな普通にダブルナットを掛けてある。それでもナットひとつ分以上余るけど。いわゆるオーバーロックナット寸は125mm、分厚いハンガー、フェンダーステー、スタンドを挟んで180mmあれば収まるだろう(シングルナットで)。
 ラインナップにAWBというスチールボディ、バンドブレーキ用があり、アクスル185mm、ロックナット寸119.5mmとドンピシャだ(しかし36穴et13番、14番スポーク用ということを忘れずに)。勝手に脳内が沸いてしまう。他にもアルミボディのハブがあるが、おいらこの自転車にアルミニウムは使わない。
 まてよ、鉄ボディだからスポーク穴埋めて40穴空けりゃいいんじゃん??(でも、入手ルートがない)
 ebayでいいのがないか?(英語で取り引きできるのかよ。それに見た限り、コースターやリムブレーキ用ばっかり)
 じゃあ、シマノのバンドブレーキ用のインター3はどうだ、入手は容易だぞ?!と、そうなるわけだ。
 インター3のスポークフランジは打ち込んであるだけで、すぐ外れた。40穴で作ることもできる。しかし、写真や構造図で見るスターメー製より、なにより運搬車用鍛造ハブよりはるかに華奢にみえる(そりゃそうだろう)。フランジを厚くして、ギヤ側のベアリングレース補強(ここが危なく見える)の意味も込めて2mmほどのパイプで全周を巻き、焼きなまさないためにどこを溶接するか・・・あ〜、ややこしい!それに、完成図をあたまに描いてみても、どうも付ける気がしない。
 さて、こんなことにあたまを使うのは時間の無駄だ。タントでも手に入れたら考えないでもないが。妄想終わり。

mardi 20 novembre 2007

モノを作るのは楽しい

 ヤカー連結器を作った。道具があれば安上がりだ。モデルは昔の連結器だが、連結ピンのバネの仕組みは端折っている。リヤカーは貰いもので、ホイールが鉄くず化していたが、ビーチクルーザーの前輪に普通の自転車の後輪軸をぶち込んで、取り付けた。持ち手はわたしの鉄くず用に長くした。
 

 うひとつ、いい感じに鉄くず化したウェルビー号も貰ってきた。あんまり貰うと、うちが墓場化するのでいやだが、どうしたものか。そのまま放置するのも忍びない。・・・。
 この前鉄くずを売りに行った資源業者のところでも、本当の鉄くずになる予定のウェルビー号を貰ってきている。タントもあったなぁ・・・。

リムが大変

 ま、わたしの鉄くず号に履いている前輪は、ちょっと鉄くず号から付け替えたものだが、エアバルブ周辺のリムが錆びて穴が空き、文字通り鉄くずになりかかっている。タイヤの山もあまり無いことだし、タイヤ交換のついでにリムも変えたいと願っていた。
 何件か問い合わせたら、(これは関東の会社)1・3/4のリムはもう無いとのことだ。しかたなく、1・3/8、32穴のリムとスポークと(13番)1・3/4のタイヤ、それとリヤカータイヤ・ホイールアセンブリを取り寄せた。しかし1・3/8で、ブレーキ大丈夫かな?
 ものが到着してからも、なんとなく組む気がしない。リムはステンレスで、質感がどうも気に入らない。リヤカーのタイヤ、ホイールも、リムはデフォルトでアラヤ、タイヤはシンコーかミリオンと思っていたのに反して、全部中国製のようだ。タイヤは規格こそ2・1/2だが、少し細いし耳が短い。振れ取台に乗せると、結構振れていて、今回も日本の職人が組んだ・・・という畏敬の念は消えうせる。まぁ・・・気を落とすな。
 試せることはある。まだ手に入る3分のリアハブで10番のスポーク、リヤカーリムは組めるのか、だ。ウェルビー社に電話すると在庫あるとのことで、取に行った。ついでに1・3/4のリムを聞くと、あるという。32穴のリムと12番のスポークを貰ってきた。

 いざ、リヤカーのホイールをバラシ、3分ハブで組む。このリム、耳部の折り返しを途中で端折ってる。おまけに継ぎが汚い。2mmは振れているし、1mm強ねじれている。はじめの状態を確認するのを忘れていたが、8本組み出来ない。?。かっちり計っては居ないが、リヤカーのスポークと運搬車のリヤカースポークは長さが違わないはずだが・・・。6本組みするが、ニップルに半分ほどしか掛からず、ねじの噛みが甘いのか、うち一本のニップルは締めると抜けてしまう。・・・。結局4本組みしたが、もうやる気無し。やっぱり国産のリムだよな。前輪はウカイのリムだが、とてもきれいなもんだ(でもリム裏、ニップル穴のバリは気になる。さらうか?でもメッキ剥げるからそこから錆びそうだな)。
 なんたることか。1・3/8リム、13番スポーク、リヤカータイヤ一式、すべて不要になってしまった。・・・。

 しかし、わたしには残念な結果だったが、これには、リヤカーを扱う業界が少ない需要でやっていくための苦労がある。それにリヤカーに使うのなら、何の問題も無いだろう。リヤカーがアフリカなどでも活躍していると聞く。ならばこうした日本以外で生産され、安いものがそうした普及するのもいいことだと思う。(ちょっと泣きながら)。

玉押しが大変

 味を持つと、凝りだすのでかなわない。凝ったりせず朽ちる任せ、直せるものなら直す、つもりなのだが、性分はそう素直に行かない。
 ウェルビーサイクル工業が、まだ運搬車を作っているので、部品は問題なかろう、壊れたら取り寄せれば・・・と思っていたが、そうは問屋が卸さず、ウェルビー社も今年、重量運搬車の生産を終了した。それ以前に、後輪に使われている3分5厘軸のハブは、遠に生産を終了していた。近年の(いつから?)運搬車は3分軸のハブで作られていたのだった。
 重い物を積む、その分玉押しの痛むのが早い。わたしの周辺のウェルビー号は、たいてい玉押しがへたっている。玉押しの肉が薄くなり、限界を超えると潰れて軸に食い込み、玉は潰れて回らなくなる。なんと恐ろしい。年季のせいで、曲がった軸も多い・・・。
 わたしの玉押しも例外でなく、「からんからん、コンコン」などと音を立てながら走るもの風流だな〜、などと楽しんでる場合ではなかった・・・。補修部品はない、どうしようか。ん?ウェブを見ていると、シマノの内装3速ハブの軸は、中央部で太くなっており、外側が3分とすれば、そこは3分5厘??しかもそこに玉押しがっ!!
 次の日早速、持ち主が出かけてる間に、うちのメンバーの自転車のハブ(シマノインター3、バンドブレーキ用)を分解。代わりに変速無しの後輪を組んでおいた。しらべた結果、玉押しは利用可能だ。ただギア側の玉押しは、高さが無いので、フリーギアに隠れてしまうため、加工が必要だ。
 ウェブを調べると、そのほかにシマノのハブダイナモ、内装変速機で、太軸の玉押しが使われているようだが、サイズ表記は無いか、M11とある。3分5厘は、7/16インチ26山で、11.11mmだが。何種類か注文しておいたので、あとで分かろう。ところが、天のいたずらか、運命か、この注文をした店で、駄目元と思い、「昔の運搬車の3分5厘のハブとか軸とかおまへんか?」と聞いたら「軸だったらあるよ」との答え。!!!。「あるだけ下さい」と言って3本貰ってきた。わたしはなんの苦労をしているのだろう?。


左の二つは溶接して肉を盛ったもの

 かし無駄な訳ではない。新品の玉押しを見て思ったが、当時のメーカーにもよるだろうが、質はあまりよくない。日本の職人が・・・と思っていたので、ちょっと拍子抜けだ。この玉押しで経年的実用はしていないのでなにも言えないが、シマノの方が硬度が高いかもしれないし(見た目の質は遥かに上)、それともこの新品をモデルにして、軸も玉押しも高炭素鋼で作るのもいいのかも知れない。
 それともハブも手に入る訳ではないので、あかんようになったらハブのワンを加工してボールベアリングをぶち込むほうが手っ取り早いか。潰しが利くな。以上玉押しの話。

dimanche 18 novembre 2007

Moi et le vélo de welby, c'est un historie.

 阪に来たころ(つまり15年前だ)、街中を走る異様に低く長い車影の自転車を見かけた。当時恵比須町に住んでいたが、古くからの商いの残る木津市場、黒門市場周辺では特によく見かけた。それがウェルビー号だ。

 特にカッコイイのは氷屋さんのウェルビー号で、荷台の下の露受け。氷を切るための大きな鋸。氷を引っ掛ける手鈎などが装備されている。
 ちょうどバブル崩壊後のリストラや、中小企業、町工場の倒産が相次ぐ時期で、大阪では釜ヶ崎だけではなく、その周辺や公園、市内全域にホームレスが増えていた頃だ。またウェルビー号や他の重量級運搬車も時代の流れから、酒屋や米屋の前にまるで看板のように鎮座しているだけだったり、倉庫の奥で、路地で朽ちていることが多かったが、新聞や鉄くずなどを拾い集めるホームレス(正確にはバタ屋)が使用しているのを良く目にするようになった。
 わたしが短期間バイトをしていた店でもそうだったが、店屋、問屋の多い大阪市内では、そうしたお店とバタ屋との関係が成立している。晩、あるいは朝、商品を仕入れたり補充したりして出るダンボールを、潰して店の前、倉庫の前に積んでおくと、バタ屋さんが来て拾っていく。これには驚いた。神奈川の田舎で育ったわたしにはホームレスと生活上関係を持つこと自体想像できなかった。また要らなくなった家庭用品、家電品を持っていってもらったり、逆にこんなんあれへんか、と粗大ゴミで出ていそうなものを探してもらったりもしていた。
 ホームレスの乗っていた運搬車も、そのような関係で商店から貰ってきたものがほとんどだった。聞いた話しでは、ウェルビー号は新車で買うと15万円程するという。そんなものホームレスに買えるわけがなく、わたしもはじめは盗んできたのだと思っていた。そこに暮さないと、わからないことは多い。
 南海線の高架下に暮すホームレスのおっちゃんは、運搬車を3台持っていた。よほど1台分けてもらおう、お願いしてみようかと思ったが、カッコイイから、という動機でこれに乗るのはひどく不純で、仕事に使ってこそ運搬車だという思いがあり、とどまったのだった。

 れから6年経ち、いまのエマウスの仕事をはじめる。エマウスでは古紙の買取もおこなっていて、近所の公園に住む 上地さんは、ウェルビー号で古新聞を集めて回り、毎日200〜300kgを持ち込んでいた。そのウェルビー号の一台がこの車両で、実はわたしも目を付けていた商店街の裏にある八百屋さんの倉庫で眠っていたものだ。2台置いてあっったが、 上地さんが店主に尋ねると、持っていってくれということだったそうだ。先に声をかけておけばよかった。
 それからさらに6年が経ち、わたしの手元にやってきた。

 この車両は、もともと側車がついていて、フレームに補強が入っている。前輪はマウンテンバイクのものが付いていて、フロンとブレーキは効かない。そこで近所の裏通りに、以前から放置してあった車両を見に行った。その車両は、向かいにある自転車屋さんのもので、 声をかけると「もっていっていいよ」と快諾してくれた。ありがとうございました。
 
 左のウェルビー号がそうだ(ちょっと鉄くず号)。ウェルビー号は年式や仕様で、いろいろバリエーションがあるようだが、この2台ではホイルベースも違って おり、クランク芯から後輪アクスル芯までは上の車両のほうが4cm長い。太い方のタイヤを、酒屋のオヤジは中タイヤと呼んでいた。本当の呼び名は知らないが、リヤカーと同じものだ。

 Tさん乗車の八百屋さんから来たもう一台。(新聞回収号)

Lundi 30 juillet 2007

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