大阪市との話し合い議事録

 

2007420日 15:0017:00 於 天王寺区民センター

参加者

釜ヶ崎キリスト教協友会

秋山、マーコ、マリア、園田、大谷、森下、生田、中桐

大阪市

健康福祉局保護課 

ホームレス自立支援課 西崎、井上

ゆとりとみどり振興局 大谷(下線を付けて表記)、正井

10名ほど参加するが、発言は上記5

 

開催時期の遅延について

井上 はじめに申し上げておきますが、この話し合いによって新たな問題が生じても、対応しかねます。提出された抗議申入書と、それに対する回答書の範囲内でお答えします。発生した新たな問題に対する話し合いは、それについての申し入れを行っていただき、別に場を作って行います。また、議事録の作成しますが、ご了承下さい。この議事録は大阪市のホームページで公開します。

秋山 2007110日の抗議申入書で、長居公園の行政代執行の中止を求め、120日までに話し合いたいと要望したが、遅れたり理由は何か。

井上 ゆとりとみどり振興局、健康福祉局の間で調整を試みたが、長居公園の問題に対し総力を集めたアプローチを行っていた。この様な特異な状況が重なった為、残念ながら日程の調整が出来なかった。

秋山 年度を跨げば人事が移動している可能性があり、実際に担当した者と話すことが出来なくなる。早期に話し合いの場を持つよう求めてきたが延び延びになり、危惧したようになっている。大阪市の対応はどうなっているのか。怠慢ではないのか。

井上 2月の段階では4月になってはならないと思っておりましたが、このような結果になって非常に残念です。この場をかりてお詫びいたします。

秋山 特異な状況が重なった為というが、どのような状況か。

大谷 前任から聞いているのは、対応に時間をとられ出来なかったと聞いている。

秋山 前任の千坂さんは何をしていたのか。

大谷 あくまで話し合いで解決を図り、対策を進めていた。個々人との話し合いで解決して行くのが私たちのスタンスである。

秋山 行政代執行後に、ゆとりとみどり振興局が日程を調整できなかったのは何故か。

大谷 事後処理が錯綜していたと、千坂から聞いている。

秋山 具体的にどういう処理だったのか。

大谷 前任から聞いたとおり話しているので、具体的なことは私には分からない。

秋山 これだけ放っておかれて、この様な対応では納得がいかない。しかし、これ以上おくれた理由について話すのも今回の主旨から外れるので、先に進みたい。長居公園での行政代執行を中止できなかった理由とは何か。

 

長居公園での行政代執行について

大谷 公園事務所に対し「市民の声」など公園の状態を改善するよう要望があった。平成13年から整備工事を進めていたが、テント・小屋掛けが支障になっていた。平成18年度の整備工事が遅れていて、そこには約20名のテント生活者がおり、行政代執行を避けたかったが、平成1925日に行った。

秋山 決定はどこで行ったのか。経営企画室ですか。

大谷 市長です。

秋山 年間でどれだけの要望書が来ていたのか。

大谷 かなりの数が来ていたと聞いている。今資料を探しているのですが。

中桐 平成18年に6件、過去5年間に30件あったというのが、大阪市に情報公開を求めて出てきた数字です。その内、平成18年の6件について、長居公園内のユースホステル、植物園の責任者などが要望書を出しているが、聞き取りを行ったところ南部公園事務所の石橋さんに言われて書いたことが分かっており、6件中5件に石橋さんの働きかけを確認している。

大谷 それ以外にも声なき声というものがあった。

秋山 それはおかしな事だ。

大谷 テント・小屋掛けに限らず、現場に寄せられる様々な苦情がある。

秋山 行政代執行をしなくて済むように出来なかったのか。

大谷 私たちとしては、したくないというスタンスだ。福祉や自立につなげ、避けたかった。

秋山 健康福祉局など、他局と話し合ったのか。

西崎 他局との連携については、以前、市長を頭に野宿者対策推進本部が作られていたが、経営企画室など市の意思決定機関が出来たため、推進本部は無くなった。

秋山 話し合いというが具体的に何をしているのか。退去を求める紙を貼り、一方的に通知したと思っているのではないか。長居でも話し合いを求める当事者に対し、終始無言で通知だけを置いていくゆとりとみどり振興局職員の姿がメディアで流れていた。

大谷 貼り紙は仕事として行うので仕方が無いが、話し合いは日々行っている。

西崎 長居での面接の回数は平成184月から平成192月まで520回行っている。

中桐 その数字は行政代執行の対象になったテントに住んでいた人に対してですか。

西崎 それ以外の競技場周辺やベンチで寝起きしていた人たちも含めてです。

生田 相談は何回おこなってもいいが、回数の問題ではない。自立支援センターの就業実績は入所者の35%、生活保護の対象は65才以上と大阪市はしており、野宿生活から脱出する道はとても狭い。みなさんの話を聞くと、対策やってますよ、残った人が悪い、と聞こえる。大阪市の施策が不十分ではないのか。

西崎 相談員、施設の数では政令指定都市の中では一番多い。自立支援センター大淀では8割の人がなんらかの形で一度は就労していて、就労自立は40%ある。

秋山 就労先として一時的な雇用が多い。40%の自立というが、その大半は不安定雇用だ。

西崎 確かに警備17%、清掃12%、工場労働21%など。自立支援センターでは当初はハローワークの職員が来て相談にあたっていたが、就労実績を上げる為に現在では就労先の開拓を行っている。

秋山 大阪市の対策は十分ですか、と聞いているのです。

西崎 100%でないのは認める。

秋山 昨年靭・大阪城公園で行政代執行が行われてから一年経つが、長居では靭・大阪城公園で行われていた自立支援センター、またはシェルターへの入所を勧める以外にメニューはあったのか。

西崎 一緒です。

秋山 行政代執行を避けたいと言うが、それではこの一年間、一体何をしていたのか。

西崎 昨年12月から自立支援センターへの再入所を認めています。

秋山 なぜ再入所が必要になるのか。

西崎 調査では177人が自立支援センターに入ったと聞いている。大阪城のシェルターでは、ハローワークの職員も来てもらい努力をしている。

秋山 長居公園での相談でどれだけの成果があったか。

西崎 20人です。

秋山 その数値は公開されているか。

西崎 公開はしていないが、いま話したとおりです。

秋山 その施策に乗らなかった人の理由は把握されているか。

西崎 調査資料の中にはありません。

秋山 それでは対策を取ることが出来ないでしょう。十分な相談も出来ていないのではないか。

中桐 昨年6月から巡回相談員が頻繁に来るようになりました。テントを張っていて、提示された施設に入ったのは4人、生活保護は2人。わたしはその経過については全て把握しています。行政代執行に先立ち、4人が弁明書を提出しましたが、読まれましたか。

井上 読みました。

西崎 読んだ。

中桐 弁明書を出した次の日には、中止するに当たらないと判断された訳だが、判断したのは誰か。

西崎 個人的な感想を言う場ではありませんが、結果は弁明書があってもなくても一緒だ。

秋山 それはどういう事か。

西崎 あってもなくても一緒というのは言い過ぎだが、説得に応じなかったので仕方がない。

秋山 大阪市は何をしているのか。施策に乗らなかった人は路上で死んでも構わないということか。

西崎 就労による自立を中心にしている為、自立支援センターを中心にしている。

秋山 十分にやっていると言いながら、高齢者特別就労事業の予算を減らしたり、やっている事と違い、それをどうやって信頼したらいい。代執行にあたってどのように対処したのか。

岸  意見を示してくれた方については申請を行い、身体条件の整わない方には医療保護を掛け、体調を整えて貰っている。長居での事については、2名の方が保護になったと聞いている。

秋山 今回の長居では、特に対策は立てたのか。

岸  窓口に来れば対応する。

中桐 排除の直前になると、3040代の人でも保護の申請を受け、公園事務所職員が自ら保護に移る為の物件・アパートを探して来てくれた。これから大阪市はその様にやっていくのか。

岸  生活保護法は年齢によって制限を設けるものではない。住所の有無にも拠らない。

秋山 そうは言うが、窓口では年齢や動けることを理由に追い返されている。大阪市は二枚舌を使っているとしか理解できない。

 

施策のありかた

生田 前の話に戻るが、長居に野宿者がいるため、こどもが危険で行けない、という話があったが実際にあるのか。

大谷 ありません。

生田 では、こどもが野宿者を襲った事は。

大谷 報告は聞いている。

生田 であれば、全くの偏見で、実態を離れている。以前にも女性が野宿者にレイプされたなどの噂が飛び、警察が調べた事があったが、事実は無かった。実態がないのにそうした要望で排除を行っているのは、野宿生活者への偏見を助長し、人権を蹂躙しているのではないか。

秋山 「市政だより」ではゆとりとみどり振興局による公園適正化の記事を載せているが、どうして野宿に至るのか説明しておかなければ、偏見を助長するだけではないのか。

大谷 声は確かにあるが、人権は守っている。

生田 こどもが淀川河川敷に住む野宿者に対して、一週間の期限で立ち退けと貼り紙をし、家財道具などをテントから投げ捨てたそうだが、それとどう違うのか。

大谷 最終的に6名の方に対して行政代執行を行った。

森下 代執行は物件に対してだけ行えるもので、人に対して行うものではない。

大谷 工事の期日が迫っていた。

秋山 他の場所に移ってもらう事は出来ないのか。

大谷 小屋掛け自体を認めることは出来ない。

中桐 東京都と大きく施策が違う。代々木公園での工事では、話し合った上で職員が代替地を用意している。

秋山 ゆとりとみどり振興局は暴力的なことはしていないというが、事実はひどいものだ。

大谷 ゆとりとみどり振興局には実施計画があり、それを元に行っている。現場では様々なことがあり、時には声を荒げる事はあるだろう。

生田 人の所為にしてはいけない。我々は実態をよく見てきている。

大谷 我々は実施計画に基づいて行っている。その姿勢に変わりはない。

秋山 公園での小屋掛けが違法というのは、公園法としてはそうだが、憲法25条で基本的人権が保障されている。それについて話し合っているのか。憲法の事は話に出るのか。

大谷 繰り返しになるが、公園管理者として実施計画に基づいて行っていく。

秋山 ホームレス特措法でも自立支援策と連携をとるように決められている。ゆとりとみどり振興局は2年連続し行政代執行を行っていて、そこから追い出される人がいる。ではその実施計画自体、見直さなければいけないのではないのか。不安のある人たちが解決する施策がなければ意味がないのではないか。自信を失った人たちに、カウンセリングとかフォローしていかないと、いくら仕事があるといっても解決に結びつかない。こぼれた人たちは追い出しますでは進歩もない。

西崎 舞洲の自立支援センターでは、一定の時間働く事に慣れてもらう為の施策を行っている。

生田 大阪市の施策が素晴らしいのはよく分かりました。しかし、高齢者特別就労事業はいいことなのだが、月に23回しか就労できないのでは解決にならないでしょう。北九州の自立支援センターでは95%の人が自立している、つまりあなた方は努力が足りない。ゆとりとみどり振興局も適正化先にありきではなく、他の課の尻を叩かなければいけない。

西崎 その北九州の例では、就労しやすい人をセレクトしてセンターに入れているのではないか。大阪市は巡回相談員が回っている中で、健康に不安のある人もみな入所して貰っている。セレクトして、という事はない。大阪市では特措法が出来る以前から、自立支援センターをやってきたという自負はあります。

生田 その様な経緯は皆よく知っている。メニューを用意していると言っても、連携をとってやっていかなければ無意味だ。

中桐 現在中之島公園で排除を行う話も出ているが、どうなのか。長居では昨年6月から現場の職員の方と話をしてきたが、10月の時点で一切妥協するなと上から言われたと聞いている。代替地の要求を文書で出したのは今年の1月だが、それ以前のずっと前から言って来ていることだ。中之島ではこのような事を繰り返したくないし、ゆとりとみどり振興局も大阪市も信用する事が出来ない。信頼を得るには態度を変えていかねばならない。

井上 時間も来ました。まだ聞きたい事もあるでしょうが、話し合いについては、また新たに文書を出して頂きたい。

秋山 我々は建設的に話し合いを行っていきたい。3度目の代執行を行わせたくない。

井上 時間的にもご協力いただき、この場をかりてお礼申しあげます。